2009年6月4日木曜日

勉強不足を痛感する。

先週末はStanfordにいってきました。

目的は、
Stanfordの学生はすごいという前評判を確かめるために
Stanfordで博士課程にいるKさんに会いに行ってきました。

感想はやっぱりすごいなって思いました。
そのKさんはStanfordの中でも秀でている人で
積み上げられた教科書(数百ページはある分厚いやつ)の中に
いろいろな受賞の表彰状が彼のブースには飾ってありました。

彼と話していて思ったことは
あ、勉強しないといけないなということです。

こっちに来てから
日本の研究者よりアメリカの研究者のほうがインパクトある成果を出していることについて
どうしてなのかなーといろいろ考えていましたが、
そんなことを簡単に吹き飛ばされてしまいました。

個人的に勉強をするというのではなく
日本は授業があまりにもお粗末であるというのが問題なんだなと。

UCLAでも授業がわかりやすいし、
授業と実験の組み合わせでうまく理解を助け
実際に授業が終わると実験ができるようになっているというのを
経験していました。

1/4年間、週2、1コマ2時間と短期間に集中して学習するので
だれることなく勉強できる。
宿題をやるためには、自分でしっかり勉強しないと宿題すら解けない。
そういうことはわかっていました。

そういうことを知った上でも、
StanfordではKさんから話を聞くにつれてこりゃすごいなーと感心しました。

何がすごいかというと、
授業の先生がノーベル賞受賞者だったり
アメリカの国策のアドバイザーをした人だったり
世界的権威がものすごくわかりやすく話してくれるということ。
そんな人に普段から触れることで、
変に相手を上に見たりすることがなくなるだろうし、
そういう人たちの考え方が自然とインストールされます。

授業ひとつにつき分厚い教科書一冊分は勉強することになるということ。
そして、分厚い教科書をざっと理解していないと網羅的な知識は得られないというのです。
日本は授業で薄い本を1冊するくらいなのに、それだけでも大きな差です。
そして、分厚いということは説明をはしょっていないということなんですね。

授業で何かの設計をさせて、その性能をシミュレーターで競わせて
そのコンペティションをすること。
コンペティションにより実際の設計などのポイントを抑えるとともに
そこから生まれた新しいアイデアの芽をもつことで
ビジネスなどにつながったりするのかなぁと思ったり。
(Kさんはビジネスを起こそうと考えている人は見たことないといっていました)

博士課程のほうが修士課程よりも必要単位が多いこと。
3年間で90単位とのことで、研究に専念できないじゃないかという気になりました。
が、Kさんは3年で取得しています。

日本だと宿題をみんなで考えてとか友達の宿題を写したりして同じだったりするけど、
そんなことをすると、厳罰が待っていたりとか。
(これはアメリカ全体ですね。)

他多数。

とにかく、日本とはまったく違いました。
確かにこういうシステムだと博士課程はものすごく大変になるでしょう。
でも、それでいいんだと思います。

それに適した人がその資格を得ればいいだけで、
適さない人が資格を得ても後々大変になるだけです。
それなら、そういう人は別のことをやったほうが
よりよい能力を発揮できるというわけです。

つまり、資格は単なる適正試験であるのがいいんだなと。
万人に資格を与える日本では、だから資格の価値が低いんですね。

で、そういう適正なふるいがあるために
人は真剣になれるんだと思います。

日本の大学もいろいろ大変にすれば
学生のまなざしが変わってくると思いました。

P.S.
大学にいけば遊びほうけれるといって受験勉強に重きをおく教育が
一番問題なんだろうなと思います。

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