アメリカの博士課程は入り口も中も出口も大変そうでした。
入り口:
アメリカの大学は博士課程に進学するためにも
適正試験を受けます。
いくつかの分野の教授に対して各分野の口答試験をします。
それを2日くらいかけて行うというわけです。
与えられた問題に対しホワイトボードなどを使って
それぞれの専門家の前で説明します。
博士課程に入る前の段階ではこれはかなり大変だと思います。
そして、チャンスは2回。
それがだめなら進学できません。
確率は1回50%。2回で75%らしいです。
そして、自分で指導教官を探します。
指導教官を探すといっても、
教授が空きプロジェクトを持っていないと雇ってくれません。
アメリカでは教授は給料を支払わないといけないですから。
そして、それがないと学生は生活できないですから。
なるほど、こういうのがあるから
学生でも自立していた大人という風に認められるんでしょうね。
学生というだけで軽く扱われていた
僕の学生時代を考えると、その辺の社会認識はうらやましいです。
中:
授業は前回のエントリーに書きました。
研究は基本的に教授の持つプロジェクトがうまく回るように
教授と話し合いながらすすめます。
もちろん、自分からテーマを創出していくことが重要で、
それができてある程度認められるというのが現実なのでしょう。
出口:
博士審査は学外の先生も含めて行います。
といっても、共同研究の先生たちに審査委員としてお願いすることがほとんどなので
実は博士審査をするということが決まれば、
周りの先生たちも研究について納得しているということなので
あまり問題なく審査を通過できるというのは日本と同じようです。
(審査をできるかどうかというところが大変というのも同じです。)
日本の審査委員は指導教官が決めるし、
大体が学内の近い分野の先生が選ばれるので
別の視点からの指摘はあるものの深い議論というのは少ないかもしれません。
(僕の場合は自分の分野を大きく出た部分が大きな結果だったので、
近い分野の先生に審査してもらえて、深い議論ができましたが。)
あと、博士論文は審査前に書くとか決まっておらず
指導教官によっては審査後に書くという風にしている場合もあるようです。
アメリカは随時審査ができるためそういう風になります。
ということで、
大変なのは入り口と中ということになるのだと思います。
特に僕は中の部分の厚みが日本には足りないなぁと思いました。
P.S.
Kさんは口頭審査をパスしたにもかかわらず
最後の仕上げの仕事をしていました。
で、僕は一人彼の部屋で寝て、彼は研究室で研究を夜通しするという状況。
悪いなぁと思ったけど、今までもそうしてきたので気にしないでくださいとのこと。
この集中力には恐れ入る。
3 件のコメント:
アメリカの博士課程は大変ですよ。まさに経験しましたからね。Qualifying examで失敗すると大学院を追い出されますからね。MITの場合は3分の一が切られます。
日本は大学はいるまでには競争があるのに、そこから競争が一気になくなりますね。そこが変なところです。アメリカは高校が簡単すぎるのが問題ですが。
> Uniさん
そういう意味ではUniさんは大学までを日本で大学以降をアメリカでという、最強の組み合わせの教育を受けたってことですよね。うらやましいって素直に思います。
こういう競争要素を入れるだけで日本も代わるんだろうなって思います。
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