
チェックインの後で
見送りに来てくれた嫁さんと一緒に食事をすることにしました。
当分会えないということで
食事中何を話そうと思いましたが、
いつもと変わらないことしか話せませんでした。
食事を終えた時点でもう手荷物チェックまでの時間があまりありませんでした。
そこで、残り時間は空港の中を散歩することにして
当初から企画していた空港ラウンジに行ってみることにしました。
途中、嫁さんはいつもより口数が少なくなりました。
やっぱりさみしいんだなって思いました。
空港ラウンジについてみると
思ったよりしょぼい感じで
もう少しましにできるでしょうって思いました。
この空港ラウンジはゴールドカードを持っていれば使えるというもので
係りの人に聞いてみると、軽食もなくお茶やアルコールを飲んで
ネットをしたり座って話をしたりできるといった程度のようでした。
そうこうするうちに、
空港内に僕の乗る便の人はボディチェックを済ますようにとアナウンスが流れました。
いよいよ嫁さんともしばらくお別れの時間がやってきました。
さっきの嫁さんのさみしそうな空気を感じていたので
「さみしくないよ、いつでも連絡とりあえるよ、いつ来てもいいからね」
といい、お別れをしました。
ボディチェックをする前も、している間も、し終わった後も
ずーっと僕を見送ってくれました。
それに気づくたびに、手を振りあいました。
お互いの姿が見えなくなるまで。
出国手続きに行って嫁さんの姿が見えなくなると
なぜか感情が高ぶってきました。
さっきまで嫁さんのことを考えていたので
自分がさみしく思っていたっていうのに気が付きませんでした。
そして、なによりも見えなくなるまでずーっと見送ってくれたまっすぐな気持ちが
なによりもすごくうれしかったんです。
嫁さん、ありがとう。
そして、不覚にも涙してしまいました。
このシチュエーションって歌の歌詞にもできそうだなぁと思いましたが、
主役に僕を据えると絵にならないことに気が付き、
想像するのをやめました。
留学期間は半年だし、3ヶ月で一度帰ってくるのに
泣いてしまうなんて駄目だなぁと思いました。
でも、今まで何度も海外旅行に行っているのに
味わうことのできなかったこの感情を
感じれたことはすごく貴重だと思いました。
そして、気持ちを整えていると搭乗の時間がやってきて
周りの乗客の流れに乗って半自動的に搭乗口に吸い込まれていきました。
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